日本の風習

饅頭が供物の代表格である理由とは?


From:渡辺知応

私たちは一般的に球体のことを『タマ』と呼びますよね。
これには古くからの日本人の考え方が反映されています。

例えば、多くの日本人が『魂』を想像する時には『球体』をイメージするはずです。

この『魂=球体』が仏様や神様に捧げる『供物=自分自信の価値である魂』とつながることになります。

供物の代表格でもある『饅頭』や『丸餅』。
起源は諸説あるのですが、そのうちの一つをお教えしますね。
それは中国の故事によるものです。

三国時代の軍師、諸葛孔明(しょかつかこうめい)。
彼は国政を補佐していた筆頭であることはとても有名ですよね。

そんな孔明が軍を率いて、戦いから勝利し帰る道中のことです。
蘆水(ろすい)という川にさしかかりました。

しかしその蘆水が氾濫していて、一隊は渡ることができません。
この氾濫の原因はどうやらこの蛮地(ばんち)という土地に残る数々の因縁が関係しているとの情報を孔明は得たようです。

この地域での言い伝えでは、『49人の首を切り、その頭を川の神にお供えすれば、氾濫したこの水を抑えることができる』といったものでした。

いやいやいや。
49人の大事な命を差し出すことはできない。
孔明はそう言いながら、その伝えを跳ね除け、しかるべく練りました。

小麦粉をこねて人の頭の形をしたものを49個用意しまいした。
命はさせ出せないが、帰りの道中で必要な食事の材料(つまり、命をつなぐもの)を代わりに差し出したということです。
これを川の神に捧げたところ、みごとに氾濫がおさまり、水が引いたとのとです。

その後、小麦粉をこねて作った丸いものの中に豚などの肉を入れて蒸し上げたものを『蛮頭(ばんじゅう)』と呼ぶようになりました。
人々はこの蛮頭には大地を鎮める力が宿っていると信じられるようになりました。

この蛮頭の呼び方がいつしか饅頭にかわり、仏様や神様に捧げる神聖なものとして広く伝わりました。

そうそう。体や心を癒す温泉街で売っている『温泉饅頭』
有名な温泉街では必ずと言っていいほどその地域の特色をいかした『温泉饅頭』を見かけますよね。
その地域の神様、ましては温泉の源でもある水神様を祀り、大事にしている証拠ですよね。

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