二十四節気

日本人にとっての『夏の季節』が3パターンあるって知ってた??


From:渡辺知応

5月5日は子供の日でもあり、端午の節句でもあるよね。
そして、同時に暦の上では夏の始まりの日『立夏りっか』でもあるんだよね。

短いようで長い『夏』だけど、、、
あ!この『夏』というキーワードを聞いただけで心が踊ってしまう人も多いのではないか?
さて、そんな夏だけど、、、
日本人にとって『夏』の季節には3つのパターンがあるんだよね。

まず、1つ目は新暦における季節の『夏』
いわゆる現代の『夏』というのは、新暦でいう6、7、8月をいうわけだ。
ほぼ全ての現代人がこの季節感で動いているのはいうまでもないね。

そして、2つ目は旧暦における季節の『夏』
旧暦では『立夏』から『立秋』までの四、五、六月を指す。
まぁ、文字面を見れば「ふむふむ。」と頷けるのではないだろうか。
ちなみに現代の日付で言うと『立夏』は5月5日で、『立秋』は8月7日。
天気予報なんかで、夏のクソ暑い時に「暦の上では秋ですね♪」と汗をかきながら涼しい顔を装った雰囲気で原稿を読む、お天気お姉さんが毎年のようにお茶の間に登場してるよね。
んで、お決まりのセリフ「早く涼しくなりませんかね〜」と言ってスタジオにカメラが切り替わるわけだ。
きっとすぐにその映像が観れる日が来るね。

最後の3つ目は天文学上での季節の『夏』
天文学では太陽が夏至点を通過してから秋分点に至るまでを『夏』というそうだ。
期間は6月22日前後から9月23日前後ということになるそうだ。

とまぁ、いずれにしても、夏は四季の中で最も長い季節ということになるよね。
というのは、季節感における夏は、早く始まり遅く終わることで約4ヶ月半にも及ぶからなんだ。
そんな夏を早く感じるってことは、一年が早いのも納得できるよね。

さて、旧暦の立夏は、新暦の5月5日ごろに当たる。
旧暦で二十四節気における大きな節目を意味する立夏の初候は新暦の5月5日〜9日ごろ。
鼃始鳴かわずはじめてなく』という。
かわずとはかえるのことで、読んで字のごとく蛙の鳴く声が聞こえ始める季節というわけだ。

鼃はたんなる蛙の異称ではなく、『河之蝦かわづがえる』が語源になっているんだよね。
つまり鼃始鳴は、田んぼに棲む蛙に対して、特に川に棲む蛙が鳴く様子を指しているんだ。
昔の人には、川に棲む蛙の声は、田んぼに棲む蛙の声よりもきれいに聞こえたそうだ。
昔の人の自然をとらえる感覚は、すごく研ぎ澄まされているよね。

次候は新暦の5月10日〜14日のころ。
この時節には、ミミズが土の中から出てくることから、『蚯蚓出きゅういんいずる』という。
蚯蚓とはミミズのことね。
釣り餌や生薬しょうやくとして用いられてきたミミズは、古くから土の豊穣ほうじょうさを示す生き物と見なされてきたんだ。

秋の季語には『蚯蚓鳴く』という言葉があるけど知ってる?
んで、これは「ジィー、ジィー」と鳴くオケラの声をミミズの声と誤解したことによって生まれたものだそうだ。
昔の人たちは、自然への鋭い観察眼を持っていた反面、、、
自然について、いろいろとステキな誤解もしていたようだね。

というか、そもそもミミズは鳴かないし、聴覚器官も視覚器官もない。
昔の人もそれくらいわかっていたとは思うけどね。
それが物語っているのが『ミミズ』の語源ね。
『ミミズ』の『目見えず』からきているとも言われているんだよね。
ね。知ってんじゃんか!って思うよね〜

そして、立夏の末候は、新暦の5月15〜20日ごろに当たる。
竹笋生ちくかんしょうず』という。
『竹笋』はたけのこたけのこの意ね。
つまり、美味しい筍が食べられる時節という事なわけ。
俳句の世界では、地下茎から出てきた筍の幼芽を『春の筍』というそうだ。
たんに『筍』といえば夏の季語になるんだって。

巷では筍は春が旬だと思っている人が多いよね。
まぁ、なまじっか間違ってはいないと思う。
結果的に筍の若芽の出始めと食べごろを混同してしまうせいなんだろうね。
だって、日本の『夏』の感覚は長いからね!

 

ピックアップ記事

  1. なぜお墓は石で作られているのか?
  2. 敷居や畳の縁を踏んではいけない理由
  3. 家の中で新しい靴を履いて、そのまま外に出てはいけない理由
  4. 夜に口笛を吹いてはいけない理由とは?
  5. トイレに唾を吐いてはいけない理由

関連記事

  1. 二十四節気

    『暑さ寒さも彼岸まで』は単なる気候の変化だけではなかった

    From:渡辺知応 二十四節気にじゅうしせっきを知らなくても…

  2. 二十四節気

    ツバメの巣に初恋の終わりを重ね合わせる季節の言葉とは?

    From:渡辺知応 江戸時代の『暦便覧こよみびんらん』には、…

  3. 二十四節気

    雨季でもないのに『雨水』という言葉をなぜ春の季節に用いたのか?

    From:渡辺知応 寒い日が3日続くと、その後の4日くらいは…

  4. 二十四節気

    1年で最も寒い時期だけど、春はすぐそこを表す『大寒』について

    From:渡辺知応 1月も下旬になると、、、 「もうすぐ…

  5. 二十四節気

    春を心待ちにする人々の気持ちが最高潮に現れた言葉?!

    From:渡辺知応 旧暦二月の初冬にめぐって来る二十四節気に…

  6. 二十四節気

    寒さが厳しくなる『寒の内』の始まり

    From:渡辺知応 旧暦の12月上旬には二十四節気の『小寒(…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ピックアップ記事

過去の記事

  1. 二十四節気

    日本人にとっての『夏の季節』が3パターンあるって知ってた??
  2. 物事の始まり

    あまり知られていない『鬼門』の由来
  3. 美しき日本の言葉

    なぜ命拾いをした時に『クワバラ、クワバラ』と言うのか?
  4. ことわざ

    海老で釣られる鯛は幸せである理由
  5. Photo@espada842

    日本の風習

    「泣き虫、毛虫、はさんで捨てろっ!」の本当の意味とは?
PAGE TOP