物事の始まり

あまり知られていない『鬼門』の由来


From:渡辺知応

 

『うしおととら』という漫画をご存知ですか?
今から約25年間くらいにやっていた漫画です。

『うしお』という少年が『とら』という妖怪と一緒に妖怪退治をしていく物語なのですが、、、

この物語の始まりは、少年『うしお』が自宅の蔵の中で一本の槍に縫いとめられていた妖怪『とら』を解放してしまうのです。
つまり、妖怪の世界とこちらの世界を開いてしまったわけなのです。

まぁ。その後の詳しい内容はさておき。
ゲゲゲの鬼太郎があまり好きでない私ですから、この漫画も好きなはずはなく、、、
しかし、このマンガのタイトルと物語の始まり部分だけはしっかりと記憶にのこっていました。

時は経ち、お坊さんになってから『鬼門(きもん)=艮(うしとら)の方角』ということを知った時、ふと『うしおととら』の冒頭を思い出しました。
おぉ!だからあのマンガのタイトルは『うしおととら』なのか!
そう勝手に合点がいったのです。

さて、鬼門とは北東の方角を指します。
そして、東西南北に十二支を配置すると、、、
北東には丑と寅が当てはまります。(ちなみに陰陽道では丑と寅の方角を艮と書きます。)

鬼門は鬼の門と書くだけあって、鬼が出入りする方角という事で、全てにおいて忌み嫌う方位とされています。

では、人々はなぜこの北東を鬼門としたのでしょうか?
これには色々な説話や諸説があります。
なので今回は、その中でもあまり知られていない、お話しを1つお教えしますね。

 

『山海経』という中国最古の地理書の中にこんな説話があります。

中国の東方に度朔山(とさくさん)という山があったそうです。
山の上には桃の木があったのですが、、、
なんと枝の長さは三千里もあったそうです。

そうです。『母をたずねて三千里』の三千里です。
少年マルコは母をたずねてイタリアからアルゼンチンまでの約12,000kmを旅した、あのアニメです。

と、いう事は、桃の枝が約12,000kmも伸びていたという事なのですかね?
まぁ、人間の血管をつなぎ合わせれば地球2週半(約10万km)と言われてますから、それほど驚く事でもないのですね

いや。12,000kmの枝は驚きですね。。。

さて、そんな桃の木の北東にあたる場所の枝が門のような形をしていたそうです。
そこはさまざまな鬼が出入りするため、『鬼門』と呼ばれていました。

いつの世にも、門には門番がいます。
この鬼門にも、神荼(じんだ)と鬱塁(うつるい)という兄弟の神様が門番をしていました。
この神様はどうして門番をしていたかというと、、、

夜な夜な出かけていた鬼たちが朝になり、自分の住処に戻ろうと帰ってくる訳です。
まぁ、沢山いる鬼の中には、良い鬼と悪い鬼がいるそうです。
そこで、この門を通ろうとする鬼を見張り、その夜に悪さをした悪鬼を見つけると大縄で縛り上げ、虎に喰わせていたそうです。

そのため、この山は平和を保てていたそうです。
ほほぉ。桃の山で鬼退治ですか。。。
なんか聞いた事がありますね。。。

この説話が元で、北東の方位を『鬼門』と呼ぶようになった由来としているそうです。

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  1. 2016年 4月 08日

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