日本の風習

学校の怪談が流行る理由


From:渡辺知応

 

誰もいない音楽室から流れてくるピアノの音。
ぎょろりと目が動くベートーベンの肖像画
夜中に校舎を歩き回る理科室のガイコツ
夕方、人の気配がない体育館ではねているボール
校庭を走る二ノ宮金次郎の石像

などなど、、、
これらの怪談話を一度は聞いた事はありませんか?
昔から学校にまつわる怪奇な話は後を絶ちません。

こういった話は校内のある特定の場所と結びついていますが、、、
生徒が1日の大部分を過ごす、自分達の教室ではなく、音楽室、理科室、美術室、図工室、体育館、トイレなど、特別な教室や付属の施設に片寄っている傾向があります。

中でも、『トイレ』は全国的にみても怪奇現象が多いようです。
トイレの花子さんは物語や姿形をかえて語り継がれていますが、その名前はやはり『花子さん』が一般的ですよね。
また、赤い紙・青い紙、あかずの便所、赤いちゃんちゃんこ、便器からでる手、などなど。
トイレ系の怪談や怪奇話、妖怪話は他の場所に比べて群を抜いています。

こういった怪談を語る上で、学校を舞台にする話はとても豊富にあります。
小さな違いはあるものも、ほとんど似ている話が各地の学校で話されています。

では、どうしてこういった学校での怪談話が流行るのかというと、民俗学者の常光徹氏は以下のように言っています。

一つには、学校という話を受け入れやすい共通の場所があるからだろう。全国どこでも同じような学習活動が行われており、教室はもちろん必要な施設はすべて整っている。かりに、よその学校であったとされる話でも、それを自分たちの身近な出来事のように共感できる共通の環境や生活が背後に横たわっている。(出典:学校の怪談 -口承文芸の展開と諸相-/常光徹)

と。
つまり、学校の怪談が広まりやすいのは、誰もが知っている共通の場所であり、誰が聞いてもその光景がすぐに想像できて、尚且つ共感できるからだという事だからなのです。

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