Photo@霖霖七

日本の風習

ヨバイの心得

From:渡辺知応

今日はちょいっと面白い記事を見つけたのでそれを丸々シェアしたいと思います。

そうそう。このブログは通常、朝の5時に更新されています。
朝ですが、これから夜のディープな話をします。
なので苦手な方はスルーしてくださいね。

それでは本文をどうぞ、、、

 

秩序のなかの「性」と「恋」
ヨバイの心得
「ヨバイ」のルーツは「呼ばふ」、つまり正式な求婚の手段であり、一定の秩序のなかで営まれる一種の習俗であった。

 

夜這い(よばい)と妻問い(つまどい)
ヨバイの伝承は主に西日本の島嶼部や、どちらかというと海に近い村々で聞く事ができる。

「ヨバイ」と一口にいっても、若者たちが夜に不特定多数の娘の家に忍び込む、まさに「夜這い」というべき行為から、結婚を前提として、特定の娘の家に毎夜通う「妻問い」にあたる行為まで、さまざま形態がある。

前者の場合は、皆が寝静まってから、真っ暗闇のなかを手探りで娘の寝床を探し、そっと布団の中に潜り込むのだから、さぞスリルに満ちた行為だっただろう。
この場合は娘本人もまったく予期していない事がほとんどで、時によっては娘に拒否されたり、親に見つかって屋根から逃げようとして大怪我をした失敗談も多く伝えられている。

娘を持つ親たちの多くはヨバイを黙認していたようだが、娘が妊娠することだけは恐れていた。
「芋ずるもろうて子種はもらうな」という諺もあるように、男たちも避妊だけは心がけていたようである。

一方、近年までヨバイが公的な恋愛の手段として社会的に認められていた地域も多い。
そこでは若者仲間が村内の恋愛と婚姻に対して大きな影響力をもち、ヨバイもまた彼らによって秩序が保たれていた。

しかし概ね大正末期頃を境として、ヨバイは正規の求婚手段とはみなされなくなり、いわば不道徳で、不埒な行為であると認識されるようになった。
その背景には家父長制の浸透による儒教的な倫理観や貞操観と、自由な恋愛を拒否するような婚姻観が強く影響したと思われる。

それでもなお、日本の多くの地域でヨバイの伝承が聞かれるのは、娯楽らしい娯楽を持たなかった村の若者や娘にとって、大人たちに隠れて行う恋の営みこそが唯一の楽しみであり、だからこそヨバイは暗黙の了解事項として存続してきたものと考えられる。
(出典:図解雑学こんなに面白い民俗学 -ヨバイの心得-/八木透)

ピックアップ記事

  1. トイレに唾を吐いてはいけない理由
  2. 家の中で新しい靴を履いて、そのまま外に出てはいけない理由
  3. 夜に口笛を吹いてはいけない理由とは?
  4. 近代家族の特徴と盲点
  5. 『えんがっちょん!切ったー!』のあの指のジェスチャーってどんな意味があるの?

関連記事

  1. 日本の風習

    鬼を祓う役だったのに、その姿が異様で奇怪すぎて鬼になった話

    From:渡辺知応 1年の初めという意味で、正月と立春の行事…

  2. 日本の風習

    あなたは祭壇に何を残しますか?

    From:渡辺知応私たちは、お通夜やお葬式においてよほど親しい人が亡く…

  3. 日本の風習

    なぜ嫁姑問題が起こらない地域が存在するのか?

    From:渡辺知応前回、『嫁姑問題は人類が抱える最大の問題だ。。。』と…

  4. 日本の風習

    ◯◯は女の武器?について。

    From:渡辺知応『笑う』と『微笑む』は似ているようで全く…

  5. 日本の風習

    意味不明の読経と意味がわかりすぎる家族の悲しい叫び

    From:渡辺知応今回は新谷尚紀氏の著書『なぜ日本人は賽銭をなげるのか…

  6. 日本の風習

    妖怪と幽霊の違いとは?

    From:渡辺知応先日、こんな質問をされました。『幽霊と妖…

ピックアップ記事

  1. 日本の風習

    東京と富士山の関係
  2. 日本の昔話

    秘密の部屋で育てられたお姫様のお話
  3. 日本の風習

    意味不明の読経と意味がわかりすぎる家族の悲しい叫び
  4. 美しき日本の言葉

    『しゃらくさい』ってどんな意味?
  5. 日本の風習

    七夕が終わった後の短冊はどうするの?
PAGE TOP