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日本の風習

なぜ雛人形を早く片付けなければ、お嫁に行けなくと言われたのか?

From:渡辺知応

今日はひな祭りですね。
前回の記事でもお話ししましたが、ひな祭りは『上巳(じょうし)の節句』と言います。

現代では3月3日がひな祭りとして認識されています。
ですが、上巳とは、読んで字の如く、上の巳と書きます。
なので、本来は旧暦3月の最初の『巳の日』に行われていました。

さて、あなたは『雛人形はひな祭りが終わったらすぐに片付けなければならない』といった伝承を聴いた事はありませんか?

それを守らなければ、『娘の婚期が遅れる』とも語り継がれています。
では、いったいどうして早く雛人形を片付けなければならないのでしょうか?

まず、現代の雛人形はとっても豪華ですよね。
内裏雛、三人官女、五人囃子などなど、ひな壇とのセットで100万円を超える豪華な物まで売られていますよね。

そうそう、この前行った伊香保のシンボルでもある石階段にもズラッーと雛人形が並ぶそうです。
この時期に街を起こして盛り上げる取り組みは各地で行われているようですね。

ですが、かつての雛人形はこんなに豪華ではありません。
紙や土で作られた簡素な物でした。

本来の雛人形は形代(カタシロ)でした。
形代とは、神様を祀る際に、神様の代わりとして置くものであったり、お祓いを受ける人の代わりとして使った人形のものです。

従って、雛人形は娘の身代わりとして病気や厄災などを受ける役割をしていました。
その後、色々な厄の身代わりを引き受けた雛人形の形代は川や海に流し破棄するのが通例でした。

現在でも鳥取や長野の一部地域では『流し雛』という行事が行われています。
この流し雛が本来のひな祭りの姿であり、ひな祭りはお祓いの行事というのが本当の意味でした。

今のような豪華な雛人形が普及し始めたのは江戸時代以降のことなのです。
江戸の町民はこう言いました。
『こんな立派な雛人形を毎年川や海に流すことはできん!まいったのぉ。。。捨てなければ娘の厄が家中に蔓延する。よし!一刻も早くこの雛人形をしまい込んでしまえばいい!』
と各家庭でこのような申し合わせが決まったのです。

この時代に起こる一番最悪な娘の厄災は適齢期に結婚できない事でした。
まぁ、当時の価値観なので今とは少し違いますが、、、

ひな祭りや雛人形の本来の意味や用途が忘れ去られても、この『早く片付けなければならない』といった伝承だけは語り継がれていますね。

本来の理由がわからずとも、良くない事がおこるなら右に習えということでしょう。

ちなみに、、、
3月3日だけでなく、9月9日の『重陽(ちょうよう)の節句』に雛人形をもう一度飾る地域もあるようです。
この習慣を『後の節供』と言い、健康と長寿を願うようです。
これに習い秋にも雛人形を飾る地域があるようです。が今ではほとんど行われていないようです。
近年、一般社団法人日本人形協会が中心となって、重陽の節句を広め、当時の復古活動が行われているそうです。頑張って下さい!応援してます!

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