From:渡辺知応
『近代家族』という言葉を聞いた事はありますか?
まぁ、読んで字のごとく、近代の家族を象徴した事柄を指す言葉なのですが、、、
簡単に言えば、夫は外で働き、妻は家にいて家事と育児に専念する。
と言えばわかりやすいかと思います。
長い歴史からみるとこの近代家族は新しく、歴史人類学や歴史社会学から学ぶ『家族』とは違う、社会史的研究から生み出された『新しい家族』の概念なのです。
この近代家族は大きく分けると、、、
8つの特徴があるります。
1、家庭内と公共の領域を分離する
2、家族内での構成には強い情緒的関係が生まれる
3、子供中心の考え方
4、男性は公共の領域を担当し、女性は家庭内の領域を担当する
5、家族の集団性の強化
7、非親族の排除
8、核家族
となります。
どうでしょう?
思い当たる節がありませんか?
(なんとなく難しそうですが、今回は字を見てわかる範囲でけっこうです。)
上記のような家族は現代では『あたりまえ』と感じるかもしれません。
いや。感じるはずです。
たしかに現代家族の在り方は、生活の選択肢が増えた現代ではとても適しているように思えます。
ですがその反面、夕方のニュースでは毎日のように映し出される、、、
幼児虐待やDV(ドメステッィクバイオレンス)、精神的疾患からくる犯罪の数々、ストレスからの鬱病、コミュケーション障害などなど、、、
これらを現代病理ともいうそうです。
この解決策を模索する上でも非常に有益な答えを持っているのが、、、
今まで私たち日本人が積み上げてきた『日本のしきたり』だと言えます。
多くの日本人が現代の問題点の本質に対して疑問を投じてこなかった家族の在り方を改めて考える。
つまり、夫婦や親子の関係、出産観、育児観、子ども観、家族を取り巻く心的環境、親族や近隣住民とのネットワーク、地域とのコミュニケーションなどなど、、、
これらを一人一人が改めて考え直すことが現代病理の根源を治す一番の近道になるのだと思います。
近代家族を巡る議論は今後も大きくなる事と思います。
インターネットを開けば家にいても、どんな議論にでも参加できる時代です。
私たちが快適で豊かに暮らすには、この『近代家族』がとても重要な課題だと言えますね。
なんだか、今回はやたら真面目な記事になってしまいました、、、
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