日本の風習

続・縁起をかつぐ仕組み


From:渡辺知応

前回、『縁起をかつぐ仕組み』という話を少ししました。
私たちは日頃、過去の不満と未来への不安が入り混じった生活を送っています。
これらは心の負担となり、出来る限り軽減するために縁起をかつぎます。

では、縁起をかくつぐとは一体どういう事なのでしょうか?

まず、縁起かつぎの代表的な例としてすぐに思い浮かぶのが、、、
『鯛(たい)』ではないでしょうか?
そうです。ご祝儀のめでたい席には欠かせない『鯛』です。
『昆布(こぶ)』もまたしかり。
喜ぶを表しているので、パッと閃いたのではないでしょうか。

また、鶴や亀の作り物や絵柄をモチーフにする物もの縁起が良いとされています。
『鶴は千年、亀は万年』と言われように、寿命が長くてめでたいことの意であり、縁起のよい祝い言葉としてよく使われています。

つまり、その物質の性質や言葉の類似に対して、それになぞらえ、あやかる、といった心意ですよね。
似たようなものが互いに感応(かんのう:心が物に感じて応じ答え動くこと。信心が神仏に通ずること。)しあってよい結果をもたらすという事です。

これらは『類感呪術(るいかんじゅじゅつ)』と『接触呪術(せっしょくじゅじゅつ)』と呼ばれています。
『類似の法則』と『接触の法則』とも呼ばれます。
さまざまな縁起かつぎを紐解くと、この2つのどちらかに分類されます。
実際にこのような縁起かつぎはとても多く、昔から現代にかけて根深く浸透しています。

末広がりの『八』は喜びを表す反面、死や苦を連想させる『四』や『九』は忌み慎まれてきました。
しかし、縁起かつぎの考え方はとても深いものです。
慎むはずの『四』ですが、『四つ葉のクローバー』は幸運をもたらすと言われていますよね。

従って一概に類感呪術の考え方だけでは説明できないことも多々あるのです。
これらの根底には宗教や信仰の基盤でもある『超自然的な力』、、、
つまり、自然界の法則を超え、理性や理屈など、理論的に説明のつかない神秘的なものごとの力が深く関わっているのです。

結局のところ、それらに関わる『人の心』が良くも悪くも決めるのではないかと思ってしまいます。

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