日本の風習

なぜ河童はキュウリが好きなのか?


From:渡辺知応

色々な事が科学的に証明されていている現代でも不思議な事は沢山あります。
その中の一つに『河童』の存在が挙げられます。
そうです。頭にはお皿をかぶり、ねずみのような顔に、体は猿で、背中には甲羅を背負った、あの河童です。

夏になるとテレビでは怖〜い話の特番が組まれ、河童のミイラがあれば目玉コーナーとして取り上げられる事も多々有ります。

また、幻の河童を探索するグループやツアーなどがあり、ひっそりと河童人気が存在しているようです。
まぁ、この河童人気は現代人にとっては毒にも薬にもならない、いわゆる”ゆるキャラ”的な立ち位置で、そこが魅力のポイントになっているようです。

しかし、江戸時代に信じられていた河童は、だいぶキャラクターが異なっていたそうです。
昔々の話に出てくる河童はどうも野蛮な話が付きまとうのです。

例えば、『河童の駒引』と呼ばれる伝承でが各地に残っています。
このストーリーで共通して言える事は、川や沼のほとりに馬を繋いでおくと、河童が現れて水に引きずり込んでしまうという事です。

イメージ的には小さい河童ですが、強靭な足腰を持つ馬をいとも簡単に川に引きずり込んでしまうとは、、、
まぁ、これは陰陽五行説で説明が付くのですが、今回は割愛です。

また、京都の方では、夏になり水遊びが盛んな時期になると決まって、、、
『祇園祭りより前に川で遊ぶと河童に尻子玉を抜かれるぞ』とか、『6月15日に川に入ると、河童にさらわれる』といった言い伝えを子供達に語って聞かせる風習があったそうです。

ちなみに、尻子玉(しりこだま)とは、人間の尻の近くにあると言われている『魂の塊』を言います。
または肝臓とも言われているようです。
そして、これを抜かれるとただの抜け殻になってしまうそうです。
溺死した人はこれを河童に抜かれたのが原因だと噂されました事によりこのような伝承が伝わったようです。
まぁ、これは水遊びがしたい子供達が調子にのって事故を起こさないための方便だと言われています。

しかし、それでも子供達ははしゃぎます。
いくら入ってはダメだと言われても、入ります。
そこで、各地では旧暦6月16日に『河童祭り』が行われました。
各地の河童祭りで共通して言える事は、川や池、沼などにキュウリを投げ入れる事です。

では、なぜキュウリを投げ入れるのか?
これは現代の河童ファンにとっては耳の痛い話で、河童のイメージを裏切るかもしれませんが、、、
『キュウリの味は河童の好物である人間の味に似ているので、キュウリを水に投げてから水に入れば河童に襲われずにすむ』
といった俗信が、各地の河童祭りでキュウリを投げ入れる行為の背景になっているようです。

しかし、見方を変えれると、河童祭りの儀式は子供に対する愛情と受け取れます。
今も昔も夏になれば子供のいたたましい水の事故が相次いで耳に入ります。
そんな事故から、水の恐ろしさからわが子を守ろうとする親心の現れだと言えますよね。

でも、、、
悪者扱いされる河童の立場からすれば、オイオーイ( ̄∀ ̄)ってなりますけどね、、、
まぁ、人助けになっているから、それはそれで河童も喜んでいるのかもしれませんね〜

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