From:渡辺知応
『馬耳東風(ばじとうふう)』という四字熟語がありますが、、、
意味がわからないという人がいたので、ちょいと記事にしてみます。
まずもって、『東風』というのは、、、
字のごとく、東の風であり、春風のことを言います。
五行説(ごぎょうせつ:自然哲学の思想。この世の全ては木・火・土・金・水の5種類に分類できるという考え方)では、春・青・東・木が同じグループに属しています。
まぁ、パッと聴いた感じだと馬耳東風のイメージは、馬の耳元を春の風が吹き抜けていく。
なんとも爽やかな感じがしますよね。
が、しかしそんな光景をいいなぁ〜と思うのは人間だけです。
いや。そんなことはない。馬だって気持ちいいはずだ!
と意義を申し立てるようでは、この四字熟語の本来の意味が成り立たなくなってしまうのでご勘弁を。。。
馬は春の心地よい風などには関心を示さない。
つまり、馬耳東風とは人の意見や批判、説教や小言などには、まったく意に介することなく聞き流す相手に対して、、、
その態度を、あいつはホントに困ったものだ!といった受け取り方でいう表現なのです。
『馬の耳に念仏』や『猫に小判』といったことわざもありますよね。
折角のありがたいものなのに、馬や猫相手では仕方がない、、、と匙(さじ)を投げるニュアンスということになります。