日本の風習

神に新化した妖怪がいるのをご存知ですか?

From:渡辺知応

 

日本を代表する妖怪アニメ。
ゲゲゲの鬼太郎。

ですが子供の頃、私はあまり好きではありませんでした。
あまり…というか、全く好きになれませんでした。
周りの友達は毎回楽しみに見ているようでしたが、今思い返しても全く理解できませんw。

現代では、妖怪ウォッチなるものが流行っているそうですね。
いつの世もブームは繰り返されると言いますが、、、

うーん。当時のトラウマテッィクにより、全く理解できない自分がいますw
が、しかし。この『妖怪』というのはとても奥が深いですね。
この妖怪歴史やそれぞれの妖怪の由来を知ったら、妖怪嫌いが克服できるかもしれないと思えました。

さて、前回に続き『妖怪と幽霊の違い』ですが、近世文学・芸能史学者の諏訪晴雄氏は以下のように言っています。

幽霊は人間であったものが人間のかたちをとって出現したものである。
これに対し、妖怪は人間以外のかたちをとって出現する。
前身が人間であるか、人間でないか。
現状が人間のかたちをしているか、人間のかたちをしていないか。(人間のかたちの崩れたものを含む)
という点に幽霊と妖怪を区別する一つの目安がある
(出典:日本の幽霊/諏訪晴雄)

ほほぉ。
もし、この世の者とは思えない者が目の前に現れたら、、、

今の姿になる前は、人間だったか?人間以外だったか?
で、今は人間のかたちをしているか?していないか?
を一つの目安に、、、

「うぉ!あいつ元々人間だったから幽霊だ!」

とか、、、

「おー!あんたは人間の形をしていないから妖怪だ!」

と、判断すればいいわけですね。
まぁ、そんな余裕はきっとないでしょう。。。

また、民俗学のレジェンドでもある柳田國男氏は、妖怪は信仰の衰退にともなう神霊の零落(れいらく:おちぶれること)した姿だとする仮説を提起したそうです。

例えば、山姥は山の神信仰のおちぶれた姿であり、河童は水神信仰のおちぶれた姿だということになりますね。

どうやらこの考え方はその後の妖怪信仰に大きな影響を与えたそうです。
ですが、妖怪を神霊のおちぶれた姿という一方的な変化の姿としてだけでは説明がつかない例も存在します。

つまり、妖怪から神へ変化するパターンもあるのです。
おぉ。興味深いですね。

で、誰かというと、、、
これはあなたもご存知のあの女の子です。

文化人類学者で民俗学者の小松和彦氏は自身の著書でこう書かれています。

妖怪は日本人の「神」観念の否定的な部分だとみなした。東北のザシキワラシは伝統的な観念にしたがえば神だが、それが祟りをなしたり悪さをすれば妖怪ということになる。
(出典:妖怪学新考-妖怪からみる日本人の心-/小松和彦)

どうですか?
きっと頷けると思います。
つまり、妖怪の概念というのは、否定的に把握されるかどうか、、、

もっとわかりやすく言えば、『人間との関係のあり方によって変わる』といったところでしょう。

さてさて、あなたは妖怪についてどんな感情をいだきますか?

私のように好きになれず、全く理解されない妖怪のイメージなのか、、、
子供に大人気なる妖怪のイメージなのか、、、

結局はその人との関わりによって、人の心に住み着くのが妖怪の正体ではないかと私は思います。
人の心って、仏にもなりますけど、時としてオドロオドロしいものにもなりますよね。

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